Ending Note〜the answer〜
こんなにもあっけなく君がいなくなるなんて、想像すらしていなかった。
「パパ、これ――……」
君のカラダが小さな骨壺に収まった日の夜。
千春と虎太郎が、厚みのある封筒を僕に差し出した。
「ママから」
「……蛍子から?」
蛍子が息を引き取った日の夜。
告別式の準備のために一度家に帰った子供たちは、突然、病室に戻って来た。
かと思えば、何かを見つけると、僕の制止を振り切り、大急ぎで病室を出て行った。
聞けば、蛍子はエンディングノートと共に、“死ぬ準備”をしていたらしい。
そして、僕や子供たちにたくさんの物を残してくれていた。
僕に残されたものは、これまでの思い出。
写真、手紙、イベントごとに蛍子に贈ったプレゼント。
そして――……