【短】女子高生と幽霊
もう私の部屋に慣れてしまったのか、普通にくつろいでいる。

仮にも女の子の部屋と分かっているのか?

かと言って見られて困るような物もない。

自分で言うのもなんだが、無駄な物はあまりない。

本棚に綺麗に並んだ漫画や、参考書。柄もなく無難なペンケース。ベッドの上には「少しは女の子オーラ出しなさい」と友達に言われ貰ったアルパカのぬいぐるみ。



女子力0。


気にしないで。逆に開き直ってるから、大丈夫。



「あ、じょーちゃん」

漫画を読み終わったのか、私の方に顔を向けた。


「おじさんどこで寝りゃぁいーのかえ?」


そういえば。仮にも私は女だ。

「…そもそも幽霊って寝るんですか?」

「ちょっとー。幽霊だって寝ますよ。睡眠第一だよ?」


「じゃ、そのへんに布団敷いて寝てください」

「え?いいの?芽衣の部屋で?おじさんと二人きりで?」

「どうせなにもしないでしょ?なら大丈夫です」

「まぁそうだけど…」


「はい、問題解決」

開き直ってるから大丈夫。
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