【短】女子高生と幽霊
自然を十分に堪能した帰り、レイさんが言う。


「なぁなぁ。折り紙。赤いの欲しいんだけど」

と。

「折り紙?赤色の?」


「そうそう。1000枚ほど」


いや、多いな。千羽鶴でも折るのか。


赤だけというのも疑問。


断ろうとしたが、どうしてもと言うので、文房具屋さんに行き、赤色の折り紙百枚入りを10個買った。


「痛い出費だ…」

「ごめん。ありがとう」


困ったように笑うレイさん。


惚れた弱みという奴か…。
< 29 / 50 >

この作品をシェア

pagetop