【短】女子高生と幽霊
「じゃ、そろそろ帰ります」

幽霊と話している時間はない。もうすぐお母さん達が帰ってくる。


「えー。おじさん寂しいわー」

おじさんって…。見た目は若いのに。そもそも幽霊は寂しがるものなのか?


「俺も一緒に行くー」




「は?」


「大丈夫!俺の姿はお嬢ちゃんにしか見えないし、俺物に触れても人には触れないしさ?」


全然大丈夫じゃない。完全にアウトだよ。


「少しの間だけ!すぐ成仏するからさ?」


「いや、でも…」


「一生のお願い!」


「一生終わってる奴に言われても…」


「何なら来世もかけるからさぁぁ!」


ううっ。頼まれると断れないタイプだしなぁ…。


「わかりました。す、少しだけなら…」


「マジで!?ありがとう!」


ゆ、幽霊と暮らすことになるのか?不安しかない。
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