恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
◇
こんな事なら、みさと飲みに行けば良かった……
本当は約束があったわけではなくて。
仕事上がりに、会えたらなって
会社員の彼とは休みが合わず、すれ違いが続いていた。
私達サービス業の休日は、基本平日だから。
残業で遅くなる、との返信に溜め息も深くなる。
付き合い始めて半年、早くも倦怠期のような気持ちになっていた。
そんな自分を修復したくて足掻いてみるも、うまく行かない。
今の彼と付きあう前、好きな人がいた。
けれど、何もしないまま諦めた。
彼と私の親友が、仲良くなってしまったからだ。
たまに三人で会うこともある。
特にいちゃつく訳でもないのに、言うならば、阿吽の呼吸のような。
同じ空気を纏う二人に割いる気にはなれなかった。
何も、言えなくなった。
恋人はいらないという彼女
自分は尻軽だと笑うのに、その顔はいっそ清々しいほどで。
世間一般で言えば、彼女は誰の目にも尻軽で
だけど、彼女の中であった葛藤の結果であることを知っている。
軽々しいものではないと知っているから、気安く好きと言わなくなったのだ。
想いが叶わないから、別の人と付き合った私よりも
彼女はずっと、まっすぐだ。
こんな事なら、みさと飲みに行けば良かった……
本当は約束があったわけではなくて。
仕事上がりに、会えたらなって
会社員の彼とは休みが合わず、すれ違いが続いていた。
私達サービス業の休日は、基本平日だから。
残業で遅くなる、との返信に溜め息も深くなる。
付き合い始めて半年、早くも倦怠期のような気持ちになっていた。
そんな自分を修復したくて足掻いてみるも、うまく行かない。
今の彼と付きあう前、好きな人がいた。
けれど、何もしないまま諦めた。
彼と私の親友が、仲良くなってしまったからだ。
たまに三人で会うこともある。
特にいちゃつく訳でもないのに、言うならば、阿吽の呼吸のような。
同じ空気を纏う二人に割いる気にはなれなかった。
何も、言えなくなった。
恋人はいらないという彼女
自分は尻軽だと笑うのに、その顔はいっそ清々しいほどで。
世間一般で言えば、彼女は誰の目にも尻軽で
だけど、彼女の中であった葛藤の結果であることを知っている。
軽々しいものではないと知っているから、気安く好きと言わなくなったのだ。
想いが叶わないから、別の人と付き合った私よりも
彼女はずっと、まっすぐだ。