恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
水面下の交錯
◇
今日、みさが話しかけてきた。
わざわざ時間ずらして、お昼を一緒にしようと言った。
あの日
ダムが決壊したみたいに、止められなかった感情
皆、きっと気付いた
だって、偶然目に入った
窓ガラスに映る私の顔は
嫉妬で醜く歪んでて
必死に縋る女の顔だった
もう、あんな情けない顔見せたくない。
今の自分の表情に自信が持てなくて
顔を合わせられなかった。
今、私の目の前に一枚の名刺がある。
暫く使用していなかった、バッグの底から出てきた。
煙草ケースから、煙草を一本指に挟むと口元に運んでライターで火をつけた。
同時に深呼吸して、喉を通るメンソールで少し頭も心も冷やした。
私は、もうこの気持ちを終わらせたい。
瑛人君とみさの二人を見届けて終わらせるんだ。
邪魔ばかりする人は私が遠ざけるんだ。
私は咥え煙草で、携帯を手に取った。
今日、みさが話しかけてきた。
わざわざ時間ずらして、お昼を一緒にしようと言った。
あの日
ダムが決壊したみたいに、止められなかった感情
皆、きっと気付いた
だって、偶然目に入った
窓ガラスに映る私の顔は
嫉妬で醜く歪んでて
必死に縋る女の顔だった
もう、あんな情けない顔見せたくない。
今の自分の表情に自信が持てなくて
顔を合わせられなかった。
今、私の目の前に一枚の名刺がある。
暫く使用していなかった、バッグの底から出てきた。
煙草ケースから、煙草を一本指に挟むと口元に運んでライターで火をつけた。
同時に深呼吸して、喉を通るメンソールで少し頭も心も冷やした。
私は、もうこの気持ちを終わらせたい。
瑛人君とみさの二人を見届けて終わらせるんだ。
邪魔ばかりする人は私が遠ざけるんだ。
私は咥え煙草で、携帯を手に取った。