恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
そういえば、彼の両親の話を聞いたことはないけれど…私もちゃんと挨拶しなければいけないだろう。
少し緊張を覚えながら、柿の種を見下ろした。
それにしても、柿の種って。
父親がひとつ指差した。
「それ、一個くれ」
「うん」
一つ手渡すと、父は直様開けてビールのツマミにし始める。
柿の種とは微妙な…とは思ったが、タイムリーではあった。
「…まぁ、また来てもらいなさい。母さんにも紹介しなければいけないしな」
「ぶふ」
態度の軟化した父に吹き出すと、グラスを傾けながら軽く睨まれた。
「…次のお休み、聞いとくわ」
こほんと咳払いをしてそう言うと、私は荷物整理を再開する。
笹倉はやっぱり、ジジババ受けが良い。
『柿の種』end..
少し緊張を覚えながら、柿の種を見下ろした。
それにしても、柿の種って。
父親がひとつ指差した。
「それ、一個くれ」
「うん」
一つ手渡すと、父は直様開けてビールのツマミにし始める。
柿の種とは微妙な…とは思ったが、タイムリーではあった。
「…まぁ、また来てもらいなさい。母さんにも紹介しなければいけないしな」
「ぶふ」
態度の軟化した父に吹き出すと、グラスを傾けながら軽く睨まれた。
「…次のお休み、聞いとくわ」
こほんと咳払いをしてそう言うと、私は荷物整理を再開する。
笹倉はやっぱり、ジジババ受けが良い。
『柿の種』end..