恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
「もしかして、一緒に来たって。…そういうことなんですか?」
「あー…うん」
彼とはなんでもないと言っていた手前、バツが悪くて吃っていればカナちゃんが泣きそうな顔をした。
「もう!何がなんだかわかりませんよ、ちゃんと説明してください!」
泣きそうな顔は多分恵美の気持ちを心配してのことで。
心配ばかりかけたのに今までちゃんと説明しなかったことを後悔した。
「ん、またちゃんと説明する。恵美には、逆に色々助けてもらっちゃって。とりあえず、店長に話あるから倉庫行ってくる」
わかりました、と不承不承頷く彼女の肩を叩いてバックヤードに向かう。
隣のカステラ屋に恵美がいて、接客中だったのでアイコンタクトだけとると、客にわからないように小さく笑ってくれた。
倉庫に着くと、在庫表と売上帳を手に話している店長と一条さんを見つけ声をかける。
「店長、一条さん。お疲れ様です」
その声に振り向いた、店長は兎も角、一条さんの笑顔が。
ひぃぃ!
怖い!
黒いオーラが見えたような気がした。
人事の希望変更は急がなければ余計に迷惑をかけると思い、店長にはとりあえず新店への異動希望だけは待ってくださいと電話で説明していた。
当然ながら、それは一条さんに最優先に伝えられているわけで。
これからの説明は、今まで父親にしたような言い逃げでは済まされないな。
背中を一筋、汗が辿った。
「あー…うん」
彼とはなんでもないと言っていた手前、バツが悪くて吃っていればカナちゃんが泣きそうな顔をした。
「もう!何がなんだかわかりませんよ、ちゃんと説明してください!」
泣きそうな顔は多分恵美の気持ちを心配してのことで。
心配ばかりかけたのに今までちゃんと説明しなかったことを後悔した。
「ん、またちゃんと説明する。恵美には、逆に色々助けてもらっちゃって。とりあえず、店長に話あるから倉庫行ってくる」
わかりました、と不承不承頷く彼女の肩を叩いてバックヤードに向かう。
隣のカステラ屋に恵美がいて、接客中だったのでアイコンタクトだけとると、客にわからないように小さく笑ってくれた。
倉庫に着くと、在庫表と売上帳を手に話している店長と一条さんを見つけ声をかける。
「店長、一条さん。お疲れ様です」
その声に振り向いた、店長は兎も角、一条さんの笑顔が。
ひぃぃ!
怖い!
黒いオーラが見えたような気がした。
人事の希望変更は急がなければ余計に迷惑をかけると思い、店長にはとりあえず新店への異動希望だけは待ってくださいと電話で説明していた。
当然ながら、それは一条さんに最優先に伝えられているわけで。
これからの説明は、今まで父親にしたような言い逃げでは済まされないな。
背中を一筋、汗が辿った。