恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
「恵美に、笹倉と真剣に付き合ったらって言われて、その後藤井さんに倉庫みたいなとこに連れ込まれて口説かれてるとこに遭遇して嫌われた。また遊んでるって思われたんだきっと」
ラグの上で、背筋を丸めて体育座り。
彼は相変わらずソファを陣取る。
「ふぅん」
「なんか聞いたの?」
「いや、ただ…」
さわさわと自分の顎を撫でる仕草を見て、男の人が考える時ってみんなこの仕草するのかな、と、ふと思った。
「俺のことをなんか言われたんだろうなとは思ってた」
「付き合う?」
「お前は恵美ちゃんが全てか」
べしっと音がしたのと同時に頭が揺れる。
「…痛い。冗談じゃんか」
「お前、どうしたいんだよ」
「笹倉はどうしたい?」
……
…沈黙しか生まれない。
「なんか、どうしても今更感が抜けない」
それはきっと笹倉もおんなじだ。
ラグの上で、背筋を丸めて体育座り。
彼は相変わらずソファを陣取る。
「ふぅん」
「なんか聞いたの?」
「いや、ただ…」
さわさわと自分の顎を撫でる仕草を見て、男の人が考える時ってみんなこの仕草するのかな、と、ふと思った。
「俺のことをなんか言われたんだろうなとは思ってた」
「付き合う?」
「お前は恵美ちゃんが全てか」
べしっと音がしたのと同時に頭が揺れる。
「…痛い。冗談じゃんか」
「お前、どうしたいんだよ」
「笹倉はどうしたい?」
……
…沈黙しか生まれない。
「なんか、どうしても今更感が抜けない」
それはきっと笹倉もおんなじだ。