【短編】狼少女と先生と。
「能力が効かなかった。
〈透明〉の体質者か。」
〈透明〉の体質。
それは俺のような相手に直接働きかける
能力が効かない体質の事だ。
能力者のごく稀、
1%にも満たない出現率と言われている。
「しかし彼女は
いったい誰なんだ?」
新学期の時点で彼女がいれば
もう既に俺や友人の耳に
入っているはずだ。
あまりにも彼女は似すぎている。
「編入生か・・・?」
そうとすれば存在を知らない事も
説明がつく。
途中からの能力者か。