【短編】狼少女と先生と。






「能力が効かなかった。
 〈透明〉の体質者か。」


〈透明〉の体質。

それは俺のような相手に直接働きかける
能力が効かない体質の事だ。

能力者のごく稀、
1%にも満たない出現率と言われている。


「しかし彼女は
 いったい誰なんだ?」


新学期の時点で彼女がいれば
もう既に俺や友人の耳に
入っているはずだ。

あまりにも彼女は似すぎている。


「編入生か・・・?」


そうとすれば存在を知らない事も
説明がつく。

途中からの能力者か。





< 11 / 41 >

この作品をシェア

pagetop