【短編】狼少女と先生と。
蓮覇side
「という訳なんだよ。」
「いい加減、お前もなぁ
吹っ切れよ。」
「自分でもそう思う。
で、名前知ってる?」
いきなり夜家に来たかと思えば
こんな話するんだもんな、空也。
こいつはまた
あの庭園で仕事さぼろうとするし。
「よかったな。
その時俺が授業でいなくて。」
「怒んないでって。」
俺は矢部蓮覇。
岬空也とは小学校の時からの腐れ縁。
小学校に入学する前に
同時に俺達は能力者になったものだから
不思議とずっと仲がいい。
ここの学院のOBで俺も教師。
俺の能力は〈停止〉と〈植物〉。
時を止めたり、植物を育てるのに
長けてるんだ。