【短編】狼少女と先生と。
「あなたのお部屋はどこ?」
「チューリップのお部屋!」
「じゃあそこに行くから待っててね。」
「うん!」
女の子が視界から消えたのを確認すると
急に彼女は歩き出した。
俺はそれについていく。
「その猫、死んでるだろ!」
「死んでるよ。」
「やっぱり。
生きてるなんて言って・・・。
どうするんだよ。」
「大丈夫、この猫は生きてるから。」
「・・・訳わかんねぇ。」
いつになく真剣な顔を見ていると
俺は何も言えなくなった。
「あの子は一生懸命
この猫を守ってた。
死んだっていったら、あの子
いじめてた子たちに復讐しちゃう。」
「けどな。」