【短編】狼少女と先生と。
息も安定していない。
目も虚ろだ。
「保健室に行くか?」
「無駄・・・。
もう少しすれば落ち着くから・・・。」
保健室に行くことだけは拒否する。
しばらくすると
汗も引き、呼吸も整ってきた。
「・・・ごめんなさい。
もう大丈夫だから。」
「お、おい。」
フラフラしながら言われても
説得力ないんだけど。
「ミケをあの子に届けないと。」
「俺も一緒に行く。」
「・・・うん。」
「それと、動き出したからくりも
説明してもらわないといけないな。」
「・・・面倒だな。
あまり人に聞かれないところは?」
「じゃあ、俺について来い。」