【短編】狼少女と先生と。
何を言っているんだ、柏木は。
この世を統べられるだなんて、
夢みたいな事。
「思いっきり信用してないでしょ。」
「信じろっていう方が、無理じゃないか?」
「蓮覇は現実主義だからな。」
「空也、お前は信じるのか?」
「いや、俺は信じるっていうか・・・。
嘘を言っていうようには思えないだけ。」
「んな・・・。」
「私の入学理由。
〈透明〉の体質。」
「そ、それが?」
「能力については依然不明でしょ?」
「そうだよな、蓮覇。」
「ああ。」
「私の能力は〈生と死〉。」