【短編】狼少女と先生と。
「私は柏木明日香。
斎藤鈴なんかじゃない。」
「嘘だ、冗談だよな。
なあ、蓮覇・・・。」
「現実だよ、空也。」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
狂った。
ここまできたら、もう。
「岬空也、君は異界へと送られる。」
「異界だと・・・。」
「悪魔に魅せられてしまったのだから。」
「ふざけるなぁ!」
「道を繋げた。
ジ、エンドだ。」
その途端、空也先生の周りは歪んだ。
暗闇に引きずり込まれていく。
それが消え去った時には
悲しい断末魔の声と共に、
元の景色へと戻っていた・・・。