【短編】狼少女と先生と。
俺の名前は岬空也。
私立藤宮学院
能力者クラス所属の教師だ。
勿論俺も能力者。
他人を〈縛る〉能力だ。
そうはいったって実際に
縄とかで縛るわけじゃない。
自分に縛り付けるんだ。
操れるようになるといったら
分かりやすいだろうか?
さっきも少し力を使った。
俺のいうことに素直に従うように。
「そろそろ次の授業が始まるな。
担当はないし、どっかで休むか。」
教師なのに、とか言うのは無しな。
息抜きもたまには必要なんだよ。
俺はお気に入りの場所の
噴水の近くの木陰に
行くことにした。