カタオモイからはじまる恋
悠稀の部屋に着いたのはいいけど
部屋に入れないまま入り口に立っている自分がいる。
悠稀は低い白いテーブルのそばに座った。
「入らんの?」
「は、入りますっっ!」
足が重いせいかなかなか進まない。
「ロボットかよ…」
悠稀の小声が耳に入ってきた。
その方を見るとクスッと笑っていて
可愛らしく思えた。
その一瞬だけね。
なんとか無事に床に腰を下ろしたあたし。そして、さっそく課題の山に挑む事になった。
「これもできねーのかよ」
「嘘だろ?」
「小学校やり直してこい」
「あきれる。」
なんも優しくない。鬼のようだ。
これぞスパルタ。
だけど、
一問だけ自分で解けたときには
笑顔で「よくやった」と言ってくれて…
すぐにいつもの悠稀に戻るけどね。
「じゃー次も1人でやれ」って。
優しくしてください。
「やった。やったよ。悠稀やったよーーーー!社会の課題終わったー!!!」