カタオモイからはじまる恋

「お前になんかあったら俺の責任になるだろ?」

「ならないから、離して」

とにかく離してほしい。

「ここにいろ」

「やだ!」

このままここに居たら
ケナサレっぱなしでやだ。

「お兄ちゃん帰りたいなら帰らせれば?」

雪が悠稀の手をあたしの
腕から離した。

「こいつ段差もないとこで転ける奴だぜ?1人で帰らせたら次は死ぬ。」

「段差もないとこで転けたの?だっさー」

何笑ってんのよ。
痛かったんだから。

「では帰ります。」

と言って部屋を出た。

って、どこが玄関なのか知らない。

「戻るの早くない?」

雪がツッコむ。

「玄関はどこですか。」

「は〜、兄貴がバイト終わるまで待て」

そして悠稀はあたしを
またソファーに座らせた。
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