カタオモイからはじまる恋

気付いたらベンチの方へと歩いていた。

「瑆くん?」

「メイちゃん!なんでここに?」

なんでって言われても…
自分でもわかりません。

「子供の笑い声がしたから、ちょっとね」

「子供って元気だよな〜」

「瑆くんどうしたの?」

いつもの瑆くんの顔つきじゃない。

「急にどうしたの?」

「恋?失恋?悲しいの?泣きたいの?」

「意味わからんだけど」

「ごめん。」

と言って瑆くんの少し離れたところに座る。

「メイさ、俺の気持ち知ってたっけ?」

横に首を振る。
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