俺のこと好きになるの禁止だから!!
フレンズマーガリン
お店につくと…私たちはパンを選んだ。
「唯、何にするか決めた?」
ヒカリが後ろを向いて聞いてきた。
「う~!?悩むなぁ~」
「唯!2+7は?」
「9!」
「5+7は?」
「12だよ。私だってそれくらいできるし!」
「もんだいで~す。149円のパンと162円のパン合わせるといくらでしょう?」
……ぐ………。
ぐぐぐぐぐ…
「さ、さんびゃくじゅういち円」
「ぶっぶ~。」
「え~!?何でよ!!せっかく計算したのに!!」
「正解はお得セットは『2つで290円』でした~」
「ずるいよ!!何それ!?」
「じゃあ、私は気分よく2個食べようかな?」
「私は気分良くないよ!!ツバサだってこんな問題出さないよ!」
「…あ。」
…出口さんもいたんだっけ。
私は血の気が引いて行くって言葉を初めて知った。
「ツバサ…?秋野さんの彼氏?」
「あー……うん。その…」
「唯ちゃんの親戚の性格がめっちゃ悪い子どもだよ!」
と、すかさずフォローに入るヒカリ。
『みんなにはヒミツなんだよね?』口パクで私に合図する。
…ありがと。
「ふ~ん?そうなんだ~秋野さん大変なんだね~」
「ま、まぁ…すっごい幼稚なんだ……」
あはは、と笑って誤魔化す私。
…本当にこれでいいんだろうか?