俺のこと好きになるの禁止だから!!
「う……そ……」
驚きを隠せない私。
「だ、だだだって…」
動揺する私とは違い、彼の方は淡々と話していた。
「……ははは。冗談だよ。冗談。心配するな。」
ツバサが少しさみしげに笑う。
「まぁ、大体わかってたんだ。こんなことは無理だって」
「え!?」
わ、わかってたって……
私が…キミを好きってこと?
「20日間無理して恋人ごっこに付き合ってくれてるんだろ?」
ツバサはニコッと笑ってこっちを見る。
───違う───
「俺はまぁ、楽しんでるけどお前もいろいろと大変だよな?」
遠くから雷の鳴る音が響く。
「もうあと数日だからよ。我慢してくれよ。」
───違うって思っているのに―──
「……さ、あともう少し!飯食って、練習したら帰るぞ!」
―──なのに―──
「う、うん」
うつむき加減で返事をするしかできない私が
そこにいた。