俺のこと好きになるの禁止だから!!
「で?なんで来たんだ?」
そりゃ、フラれた友達の顔見るの怖いじゃん。
しかも、その相手ってのは私と付き合ってる人だし。
「ふ~ん?怖くて来たのか?」
「…。」
「図星?」
「そうだね…。私ってひどいかな…?」
「ひどいって?」
「泣いてる友達を無視しても、ツバサに会いたいって思ってるの…」
しばらく考え込んだ後、ツバサは答えた。
「い、…」
───その時だった。
強い風が吹き、屋上の扉が大きくガチャンと音を立てて閉まる。
「キャ!!」
そんな音にびっくりして思わずツバサに抱き着いた。
「おわっ!!」
ゴツン…って鈍い音がする。
「いったぁ~」
ちょうど私の頭がツバサの顔に当たる。
すると、ツバサが私の方へ体を寄せてくる。
「ちょ…ちょっと!!」
思わず恥ずかしくなり、距離をとると、
するりとツバサの体ゆっくりと地面に倒れこんだ。
…もしかして…
私…
え………
う、そ………
私は慌ててツバサに手をかけた。
「……ねぇ…ねぇってば…」
まさかこんなことになるんて
「…マジか…」
ツバサ、ダウン。
私の頭が彼の顎にクリーンヒットしちゃった…