俺のこと好きになるの禁止だから!!




「ど、どうしよ」



もうあたふたするしかない。



「…あ、ケータイ!!」



ケータイがあるじゃん!!



ヒカリに連絡して助けてもらおう!!




「って、ウソでしょ!?」



ケータイ入ったカバン教室じゃん!!



それに、今はたぶん…。



「どうしよ~!?」



一人声出すも、彼は横たわったまま。



「ごめん、ごめんねツバサ。」



屋上から周囲を見渡すと、
見えるのはテニスコートにグラウンド。


テニスコートからは軽いボールをたたく音が聞こえ、

グランドからは野球部のボールを気持ちよく打つカキーンという乾いた音が響き渡る。


カキーン。カキーン。


私のあわて具合とは関係なく続く日常。

何気ない日常が私を冷静にさせたのかもしれない。



「そうだ!保健の先生を呼んで来よう。」



そんなこんなであわてて先生を呼びに行く私。



すると、先生は呆れた顔で半分ため息交じりにも冷静に対処する。



職員室から2人の男の先生が担架を持ってきてツバサを保健室に運んで行った。



ツバサが運ばれているうちは私は何もできずとにかくまごまごしていた。



今考えると、よく保健室に行くなんて行動とれたと思う。



テニス部や野球部に感謝かな?

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