俺のこと好きになるの禁止だから!!
─── ブー ───
演劇開始を知らせるチャイムが鳴った。
1クラスに与えられた演劇の時間は20分。
これから先は時間との勝負だ!
「あー……緊張する……」
近くに置いてある机にへばりつく。
「…大丈夫だ」
耳元で、声が聞こえる。
「ツバサ。大丈夫だよ。心配しないで?」
「あぁ…」
もうじき出番だ。そう思った時だった。
「───ヒカリっ!!私、あなたのこと許さない!!」
大きな怒鳴り声が聞こえた。
ぎょっとして声のする方を見ると、
ステージの階段の近くに出口さんがいた。
で、出口さん今日は休みだったはずじゃあ…?