俺のこと好きになるの禁止だから!!
『追加課題』これってマジ!?
職員室前の廊下に差し掛かるとちょうど雪村先生の後ろ姿が見えた。
「せ、先生っ、雪村先生!」
私は走って彼の後を追い、捕まえた。
先生は何も言わずに振り向いた。
「あの…っ、い、今ちょっと時間いいですか…?」
補習期間どうすればいいかかちゃんと聞きたいし、それに演劇のことも。
「…演劇のことか?とりあえず職員室に入れ。神野も呼んでるから」
先生がそう言った。
神野君も演技について聞きに来てたんだ?
熱心だなぁ…。
……って違う違う!!
私の場合、補習の話。
あの人には聞かれたくないよぉ…
「あの…実は、先生に聞きたいことがあって、それで…」
堂々として先生の眉一つ動かさない顔に気持ちが蹴落とされそうになりながらも口を開いた。
「…補習か?お前だけだったもんな赤点出したの。」
…ったく。
ボソッと先生が言った。
うぅぅ…。やっぱりぃ…。
「ま、一日に2時間程度で大丈夫じゃないか?一人だけだから課題プリントだな、こりゃ。」
笑顔を私に向ける先生。
先生その顔
こ、怖いよ…。
自習して、持ってできたプリントもって来いってことだよね。