俺のこと好きになるの禁止だから!!
「ヒカリの彼氏が神野くんだったんだね~」
空いた自分の席に戻り、座り込む。
「…彼氏が、ツバサ…?」
「実はさ、私も神野くんいいなぁ~って思ってたんだよね。だけどヒカリじゃね。」
村田さんは頬を赤く染めながら照れるように言った。
「2人ってかなり進んでるらしいよ。よく家に行ったりもしてるみたいだし。」
クラスメイトのたわいもない会話のはずなのに。
そんな話がなぜか胸の奥に突き刺さる。
「だからいろんな人が付き合って下さいって言っても『無理』って冷たく返してたんだね。」
「素直に『彼女がいるから』でいいのにね~」
そういうことか……
出口さんが怒っていたのは…
……じょ、冗談……
……冗談でしょ!?そう言ってよ。