俺のこと好きになるの禁止だから!!
Stage8祭りの終わり

好きな人がいたんだ。


ガチャン───



トイレに入り、カギを閉めた。



「………どうしよう。教室にいたくない。」




怒り?


悲しみ?


そんなものはわいてこなかった。


ただ、心臓を抜き取られたような痛みだけがここにある。



アイツバカだから騙してやろうぜ!


面白そう!!



ヒカリとツバサが相談している姿が頭に浮かぶ。



自分の手を胸にあてた。




「ヒカリ…なんでツバサだったの?」




いきなりのことで頭がついていかない。



涙がぽろぽろと零れ落ちる。


―キーンコーンカーンコーン―



「ずっと仲良くしてたじゃない…」



「言ってくれればよかったじゃない!」



「何で………っ」



私はみんなが帰るまで、ここにいた。



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