俺のこと好きになるの禁止だから!!

補習の宣告






「授業!終わったー。」


「あ~眠い~」


「よっっっっしゃ~」



高校1年生の7月。



明日から待ちに待った夏休みがやってくる。



とは言っても、最初の5日間は補習授業があるんだけど。



初めての成績表も返され、授業も終わった。
そんな緊張感からの解放がみんなの気持ちを盛り上げていた。




ただし、一人を除いて。




ドクンドクン───



「…秋野 唯…。」



何度も名前を見直しても、それは変化するはずもなく、



「……唯ちゃん、大丈夫?」



友達のヒカリからの励ましもろくに聞こえてはいなかった。




―──数学は苦手だけど最初のテストだから大丈夫だよ!―──




数日前に、ヒカリに言った言葉を後悔している……



「……29点………」



あ、赤点だあぁぁぁ!!!!



成績がこの点数だから…私の夏休みが追加補習で潰れるじゃん!!




…もう、泣くしかないです。
< 2 / 201 >

この作品をシェア

pagetop