俺のこと好きになるの禁止だから!!
「俺、お前みたいな女、嫌いだな。丸暗記だけでもすればいいって思っているなんてバカそのものじゃないか。」
ふぇぇぇぇぇぇぇぇん!
もう、泣きそうだよ。
やっぱり神野君、女嫌いだ。
「…。」
言い返せる言葉もなくこらえるばかりだけど
…私の目には涙がいっぱい貯まっていた。
「…どいよ。」
「…?」
「ヒドイよ!!」
私の不満は爆発した。
「…いいよね、神野君は!頭がよくってさ。でも、私は…そうじゃないんだよ!赤点だってとりたくてとったわけじゃないんだよ!頑張ってるんだよ!」
口から出た不満。
それは、ただの八つ当たりだったのかもしれない。
高校に入って初めて自分の成績が悪いんだって気づかされた事。
勉強しても全く理解ができないこと。
そんな不満を聞いていた神野君は顔色一つ変えずただ、聞いていた。
「…。」
怒鳴った私の声に図書室にいた人の視線が集まっていた。
「…!!」
もう、最悪。恥ずかしい。
神野君は、憐れんだような顔で私を見ているし。
「やっぱり、無理なんだ…」
そうつぶやくと私は、そそくさと荷物を片付け図書室を飛び出した。
「あっ、お、おい!」
後ろから声が聞こえた気がしたけど、もう遅いよ…
無理だよ。