俺のこと好きになるの禁止だから!!



神野君に近づき



「…ごめん!!」



と、大きな声で謝った。


すると、意外なことに



「何が?」



なんて返事が帰ってくる。



「えっ、だ、だって、昨日私黙って帰っちゃって…」



そう返事をすると、



「あ、うん。いいよ別に。」



と、そっけない態度。




「あ、あの…。」



いいよっていう割に、全然こっちの方を見てくれない。



私の事どうでもいいのかな?



それとも許してくれないのかな?




「昨日は、ホントごめん。」




「だから、いいって。」



少し迷惑そうな神野君。




「それよりもさ、早く行ってくれない?」



「え?」



「秋野、昨日もだけどあんまり周り見てないだろ?」



そう言われ、周りを見ると。男子たちが次の体育の準備のため着替えを始めていた。



「きゃっ!!ご、ごめん!」



「お前も急いだ方がいいんじゃないの?」



あっ、そうだ。



私も早く行かないと!!



「うん!ありがとね!」



私は神野君に笑顔で返事をすると慌てて教室を出た。


女子更衣室まで走っている途中、気がついた。


さっきまでのモヤモヤは晴れていて、気分がとても楽になっていた。




よかった。



神野君と普通に演劇練習…出来そうだよ。


ありがとね


ヒカリ。



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