俺のこと好きになるの禁止だから!!
先に廊下に出ていくツバサ。



その後ろ姿を見ている私。



…『彼氏』ってそんなもんなのかな?



ほんの少し、



ほんの少しだよ。



寂しい…って思ったんだ。



すると、



「なぁ。」



彼は廊下で立ち止まりまっすぐ前を向いていた。



「…ちょっとだけ、」




「?」



「…ちょっとだけ、一緒に帰らないか?」



廊下には誰もいない。



「…どうなんだ?唯!」



私を見ずに言ったその言葉は誰もいなくなった通路に響いていた。


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