俺のこと好きになるの禁止だから!!
「…。」
「…どした?」
体が硬直したかのように動かない。
「泣きそうだぞ…、お前…。」
そう言われてはっとした。
目にいっぱいの涙が貯まっていることに。
―ガラガラガラッ―
誰かが教室に入ってくる音が聞こえた。
「お!誰かいるじゃ~んってどどどどーした!?」
ヒ、ヒカリだぁ~~~!!
「唯ちゃんが神野君にキスを迫ってる!!」
しかも、こんな場面ん!!!
「そんなわけないじゃん!!」
私は、後ろを振り返り顔を上げヒカリに反論した…
「邪魔だった?ごめんね!」
「だから、違うったら~」
すると、横になっていたツバサが言いだした。
「この台本の練習だな」
手にしていた台本をぺらぺらと揺らしている。
「え、ほんとに?ざんね~ん」
ヒカリ完全に面白がってるし。