俺のこと好きになるの禁止だから!!



「ど、どうしよ~ヒカリぃ~」



焦っている私は、元演劇部、ときどきとっても頼りになるヒカリさんに話を聞いた。



「えっと…」



出口さんと顔を合わせるヒカリ。出口さんが言う。



「神父って意外と出番が多いからヒカリちゃんにも参加してもらうことになってるんだ。」



「あ、そう…。」



はぁ~~~助かったぁ…




「―――ってことで、もう一人の台本係と合わせて5人で話し合いね」



「ほとんど昨年の台本変化させないから大丈夫だよ!」



と、出口さんにヒカリ。




「あっ、うん。ありがと。」



「ごめんね、秋野さん神野君によろしくね。」



「わかったよ~っ」



すると、自分の席に戻る出口さん。



そっか、この紙ツバサにあげておけばいいのかぁ…



わざわざ検討会のために用紙を用意するなんて出口さんマメだなぁ~



用紙を眺めながら、くるっと後ろを向きツバサの方を見た。



ツバサの周りには男子たちが集まり何やらわいわい話をしてる。




「ツバサって、ホント男子には人気あるよなぁ~」



「そだね。」



「あんな中入っていけないよね~」



「そだね。」




「幸運の王子様かぁ~女子の間では偉い違いだよね~」



「そだね。…フッ」



ヒカリがクスッと笑う。



「何?」



「いや、なんだかアイツの事ばかりで楽しそうに見えたからね」




う……




そ、そんなことないよぉ…



てか、ツバサとはまだそんな関係じゃないし。



初めて喋ったのもつい数日前だし…



ツバサってかっこいいけど、女の子には冷たいし。



モテる人んだろうなぁ〜とは思てたけど、



全然そんな気配ないし。



ってかツバサと付き合ってるのは課題だし



「唯ちゃんさ~」



「何?」



「それをね、楽しんでるって言うんだよ。」


< 76 / 201 >

この作品をシェア

pagetop