俺のこと好きになるの禁止だから!!
「あ…そう。俺、そんな風に思われてたんだ…。」
思ったよりも、ショックを受けてるのかな?
な…なんかすごくへこんでるし。
「まぁ、これからはどんどん優しくするよ。」
「え…」
そ、そんなこと言われても困る。
「唯…何だ?その『え~?ヤダ』って顔は!」
「だって、その『セリフ』似合わないんだもん!!」
「う、うるさいな!」
そんなツバサを見てて私が笑いだす。
「ははっ」
それにつられてツバサも笑う。
「あはっ」
―ツバサは私に恋愛感情なんてないはずなんだ。―
―20日間だけの―
―カタチだけの恋人―
心のどこかでそう思いながらも
2人の距離がどんどん近づいてゆく…
そんな気がした。
「ありがとな。」
優しくまっすぐ私を見つめる。
私は、今楽しいよ。
彼の瞳を見てそう思った。
「じゃあ、今日は楽しもうな!」
私はツバサの手をギュッとして返事をする。
「うん。」
彼も私の手をぎゅっとする。
私たちはずっとお互いの手を握りしめていた。