俺のこと好きになるの禁止だから!!
Stage3*決めていた
空の涙
──2時間後──
映画が終わり、明かりがつく。目を細め彼の方を向いた。
「……。」
腕を組みながら椅子に座って、何も写されていないスクリーンを見ているツバサ。
ようやく目があった時に放った一言が
「…何?こっちをじっと見て。」
だった。
正直、私は意味が分からない映画だと思った。
一生懸命見てたけどちんぷんかんぷん。
「そんなに面白かった?」
「ん~、全然……」
「だよね。私なんて意味わかんなかった。あれコメディなのかな?」
「たぶん。意味は分からなくはないけど…」
…けど?
「寂しい…かな。」
「寂しい?なんで?」
すると、大きく息を吐き小さな声で話すツバサ。
「ここ、今月で閉館するんだ。」