シルティアの魔術師
意外な申し出に、一瞬私は戸惑った。

「…あなたの、家に…?」


少女は微笑み、その右手を前に差し出した。


「自己紹介が遅れたけど、私はエリス=フリートルよ。」

「私は…タートス=ライナーと申します。」


私は彼女の手を取った。


二度目の握手は、私達の家族としての始まりとなった。
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