シルティアの魔術師
「…ねぇ、タートス。あなた宮廷魔術師にならない?リドル陛下ならきっとあなたを認めて下さるわ。」


…?タートス?
しかもリドル陛下とは17代国王陛下のお名前ではないですか。

……
………まさか。
この少年は若き日のあのタートスだというのでしょうか?


「いえ、私にはまだ過ぎたお役目です。推薦頂けるお気持ちは本当に嬉しいのですが…。」

少年は嬉しいような困ったような表情で言いました。
この控えめで純粋そうな少年がタートス…。私には少し信じられませんでした。
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