シルティアの魔術師
その声にエリスの足が止まります。
そしてブライトン殿下に振り返るか否かというところで、彼は次の言葉を繋ぎました。


「私は、宮廷魔術師なんぞ忌々しい役職を置くつもりはない。即位すれば早々にそのようなものは廃止するつもりだ。」


ブライトン殿下を見つめるエリスの瞳が大きく見開かれます。

彼は構わず、言葉を続けました。
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