シルティアの魔術師
王宮に着くや否や、エリスは馬に跨ったまま、騎士の眼にも止まらぬ速さで謁見室に駆けて行きました。


「陛下!」


彼女が馬の姿を消しておもむろに謁見室の扉を開けた時、中にいる者全員の視線が彼女に集まりました。



その場は、しばし沈黙に包まれました。



ーその沈黙を破ったのは、玉座に座していたブライトン陛下でした。
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