君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
「ふ~ん…なるほどね。東野と働くのが夢だった…ねぇ」


「…!!とっ、とにかく!私は私なりに頑張ろう!とは思っているんです」


東野さんもよろしくなって言ってた。だからちょっと期待してたんだけど…。


やっぱり東野さんは秘書はいらないって言うし。

無理矢理ついて行くっていう荒技、私には出来そうにないしな…。


「まぁ…櫻田の気持ちは分かったよ」


そう言うと藤原係長は立ち上がり、飲み終わった缶コーヒーをゴミ箱へと捨てる。

「色々話してくれた櫻田に一つアドバイスしてやる」


アドバイス?


「東野は櫻田のこと、ちゃんと秘書として認めているよ」


「なっ、何をどう見たらそうなるんですか?」


認めてくれているわけないじゃない。

だって私、何一つとして東野さんの秘書らしい仕事をさせてもらってないのよ?


「そうか?まぁ…そう櫻田が思うのは、東野の優しさ、かな?」


「優しさ…?」


「そう。さっ、そろそろ仕事に戻らねぇと」


「えぇっ!?ちょっと藤原係長!?」


そんな中途半端なアドバイスなんて、余計に気になって仕方ないんですけど!
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