君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
再度しつこく聞いてくる小山君に、これ以上変な噂を立てられないよう、バッサリ言い捨てた。


「ちぇ~…残念。お似合いだと思ったのになぁ…」


「勝手に決めないでよね」

とんだ迷惑だわ。


っていうか!
営業部でそんな噂が流れているっていうことは…まさか東野さんの耳にも入ってるんじゃない!?


…本当に迷惑。


東野さんの耳に入ってなければいいんだけど。


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「櫻田さん!今日は本当にありがとうございました!」


「どういたしまして」


あれから資料作りをしていたけど、結局東野さんは来なかった。


「櫻田さん、お礼に何か奢りますよ!この後行きませんか?」


「本当!?じゃあちょっと待ってて。ご飯いらないって電話しておくわ」


翔ちゃんのことだ。いつものように私の分のご飯も用意してくれているかもしれない。

そう思い、カバンの中にあるはずのケータイを探すが見つからない。


「あれ…?ない」


再度探すがやはり見つからない。


「どうしたんですか?」


「あっ…ちょっとケータイが見つからなくて。戻って探してくるわ」


ケータイないと困るし。
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