君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
「もう待ってらんねぇぞ!壊してもいいだろ!早くここから出せ!」


東野さん…


女嫌いで有名な東野さん。

それは入社式の日、いやって程身に染みた。


なのに―…今、目の前にいる東野さんは?


「大丈夫か?……つ、辛かったら俺の膝使え。少しは違うだろ」


えっ…


だって東野さん、女の人に触れられるだけでいやなんでしょ?


なのに―…


こんな状況の中での彼の言葉が凄く嬉しくって、目蓋を閉じると頬を涙が伝った。

ーーーーーーー

ーーーーー


次に気が付いた場所は医務室だった。


「あっ…櫻田さん大丈夫?災難だったわね。閉じ込められてしまって」


「…あっ…」


そっか。

私、東野さんとエレベーターの中に閉じ込められて…それで気分が悪くなっちゃって……


「あっ、あの!東野さんは?」


「あぁ…東野くん、ね。フフフ。何?あなたたち出来てたの?」


「……へ?」


思いもよらぬ言葉に頭がフリーズする。


出来てるって何…?

何が出来てるの?

「あら違ったの?私はあんな姿を見たらてっきり…」


「あの…さっきから何の話をしているんですか?」
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