君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
「えっ?ちょっ!東野さん?」


私の話など完全無視。レディスショップだというのに、臆することなく店内に入り服を手に取る東野さん。


「あの...東野さん?」


そんな東野さんの後を追い掛ける。


「櫻田はさ、脚がきれいなんだから細身のパンツが似合うんじゃねーの?」


「えっ?」


そう言って差し出されたパンツとチェックのチュニック。


「俺は似合うと思うぜ」


そう言うと東野さんは私に洋服を手渡す。


「先にホテルに戻るな。夕食は適当に。明日また連絡する」


「はっ、はい!」


返事するのがやっとだった。


「って言うかあの顔とセリフはヤバイでしょ」


あんなのまるで...。
ちょっと彼氏に洋服を選んでもらってる気分だったわ。

女嫌いの東野さんの口からあんなセリフが聞けるとは...。


「幸せ過ぎてなんか怖い」

東野さん。
私、勘違いしてしまいそうです。
東野さんの女嫌いは健在だけど、私にだけは違うんじゃないかって。

ちょっとは好意を抱いてくれているんじゃないかって。


聞いてもいいですか?
私のこと、どう思ってますか?って...。


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「菜々子~さっすが!!地酒が土産なんて最高じゃん!ありがとな」


「どういたしまして」



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