君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
某企業のエリート。

27歳にして開発部長。


そして程よく整った顔立ち。

なのに趣味…


「なぁ~に言ってんだよ!そんな顔して趣味は家事です!好きなものは可愛い雑貨です!な~んていう乙女のくせしてよぉ!なぁ~菜々子!」


「そうよそうよ!」


「うっせぇなぁ!お前にだけは言われたくねぇよ、桜子!」


「はぁ?翔太てめぇ、しばくぞ?」


……そしてこの口が悪く、隣でワインをたしなむ彼女。

五條 桜子  27歳。


聞いてて分かる通り、男勝りで男前!

姓は人を表すって言うけれど、その言葉は彼女には一切当てはまらないと思う。


「なぁにがしばくぞ、だよ!…本っ当に女か?」


「翔太こそ付いてるもんが付いてねぇんじゃねぇの?」


「……っ!?さっ、桜子!」


……はい。

この2人は私の幼なじみでもあり、そして今は良きルームメートでもあるのです。

田舎の町で育った私達だけど、大学は東京に行くって決めてて…
みんなそれぞれ希望の大学に合格して上京したんだけど、金銭的に一人暮らしは難しくて、それでそれぞれの親達も私達も納得のルームメートという選択肢を選んだってわけ。
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