君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
「だってー...」
お互い長年ずっと片思いしてて、なんだかんだ言いながら、最近はちょっと恋ばな出来る仲にまでなった。
そんな橘さんと同じ日に片思いが報われた、なんてあまりにも運命みたいなものを感じてしまって...。
「だってじゃないわよ!こんなところで泣かないでちょうだい!これじゃまるで私が櫻田さんを泣かせてるみたいじゃない」
「そう言われても、なかなか涙が止まらなくて...」
「おい、なに櫻田泣かせてるんだ?」
「ふっ、藤原さん!」
藤原係長が来た途端、明らかに態度が変わった橘さん。
「明らかに亜希子が櫻田を泣かせてる絵図だぞ?」
えっ...?
「そんな誤解です!」
必死に誤解を解こうとする橘さんを見て、藤原係長は堪えきれず笑い出した。
そんな意外な二人のやりとりに、いつの間にか涙は止まっていた。
二人...。本当に思いが通じ合ったんだな。
だって藤原係長、橘さんのこと『亜希子』って呼んでたし。
いまだに恋人らしいやりとりをしている二人に居たたまれない気持ちになる。
「あっ、あの!えっと..。橘さん、先に部屋に戻ってるね」
「あ!櫻田!東野からの伝言!」
「えっ?」
東野さんから伝言?
「ケータイ繋がらないから伝えてくれって。急な仕事が入ったから先に戻る。櫻田はゆっくり旅行を楽しめだってさ」
「...そう、ですか」
昨日の夜来たばかりなのに。
「良かったな、東野とうまくいって」
そう言って私の肩を叩く藤原係長。
「正直さ、こんなに早くあの東野を落とせるとは思わなかったよ。...ありがとな」
ありがとう?
「だってそうだろ?友達として苦しい過去を乗り越えさせてくれた櫻田には感謝するもんだろ?」
苦しい過去...。
そうだった。相田さんも言っていた東野さんを女嫌いにさせた過去...。
お互い長年ずっと片思いしてて、なんだかんだ言いながら、最近はちょっと恋ばな出来る仲にまでなった。
そんな橘さんと同じ日に片思いが報われた、なんてあまりにも運命みたいなものを感じてしまって...。
「だってじゃないわよ!こんなところで泣かないでちょうだい!これじゃまるで私が櫻田さんを泣かせてるみたいじゃない」
「そう言われても、なかなか涙が止まらなくて...」
「おい、なに櫻田泣かせてるんだ?」
「ふっ、藤原さん!」
藤原係長が来た途端、明らかに態度が変わった橘さん。
「明らかに亜希子が櫻田を泣かせてる絵図だぞ?」
えっ...?
「そんな誤解です!」
必死に誤解を解こうとする橘さんを見て、藤原係長は堪えきれず笑い出した。
そんな意外な二人のやりとりに、いつの間にか涙は止まっていた。
二人...。本当に思いが通じ合ったんだな。
だって藤原係長、橘さんのこと『亜希子』って呼んでたし。
いまだに恋人らしいやりとりをしている二人に居たたまれない気持ちになる。
「あっ、あの!えっと..。橘さん、先に部屋に戻ってるね」
「あ!櫻田!東野からの伝言!」
「えっ?」
東野さんから伝言?
「ケータイ繋がらないから伝えてくれって。急な仕事が入ったから先に戻る。櫻田はゆっくり旅行を楽しめだってさ」
「...そう、ですか」
昨日の夜来たばかりなのに。
「良かったな、東野とうまくいって」
そう言って私の肩を叩く藤原係長。
「正直さ、こんなに早くあの東野を落とせるとは思わなかったよ。...ありがとな」
ありがとう?
「だってそうだろ?友達として苦しい過去を乗り越えさせてくれた櫻田には感謝するもんだろ?」
苦しい過去...。
そうだった。相田さんも言っていた東野さんを女嫌いにさせた過去...。