君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
『どれだけ電話に出るのに時間がかかってるんだ?』
「えっ...」
この声って...。
『帰ってきたんだな。楽しめたか?
社内旅行は』
「東野さん...」
やだ。なんでだろう。
東野さんの声を聞いただけで、涙が溢れそうになる。
『もう帰るのか?』
いつもとは違う言葉。
それに電話越しの東野さんの声に、ドキドキしてしまう。
あれ...?
ちょっと待って。さっきからの言葉。もしかして...。
また重い荷物を抱え、会社へと戻る。
「...東野さん」
すぐに見つけられた。
エントランスの階段の上から、こちらを見つめる東野さんの姿を。
『早く仕事を終わりにして櫻田を待ってたんだけど、もう帰るのか?』
そう話しながらゆっくりと階段を降り始めた東野さんに合わせるように、私も一歩一歩と足を進める。
『悪かったな。先に帰って』
「藤原係長から聞きました。急な仕事が入ったって」
段々と進む足が自然と速くなる。
『あぁ。参ったよ。疲れた。でも...』
再び進む足はスピードを落とし、そして止まる。
目の前には東野さん。
電話を切り一日ぶりに会う東野さんを見つめる。
「でも、帰るわけにはいかないだろ?櫻田に会わずに」
「東野さん...」
嬉しすぎる言葉に、涙腺が崩壊してしまった。
「会いたかったですー...」
本当に会いたかった。
会って、確かめたかった。
「櫻田は泣いてばかりだな」
腕を引かれ、東野さんに抱き締められる、
一日ぶりのぬくもり。
誰もいないオフィス。
聞こえるのは東野さんの胸の鼓動だけ。
「正直、心配だったんだ」
「えっ?」
心配?
私を離し、東野さんの両手が私の両頬に触れる。
「そう。男嫌いな櫻田が、俺を好きだったなんて正直まだ信じらんねぇ」
「...!!」
「だから待ってた。...ちゃんと現実なんだよな?」
信じられなかった。
「えっ...」
この声って...。
『帰ってきたんだな。楽しめたか?
社内旅行は』
「東野さん...」
やだ。なんでだろう。
東野さんの声を聞いただけで、涙が溢れそうになる。
『もう帰るのか?』
いつもとは違う言葉。
それに電話越しの東野さんの声に、ドキドキしてしまう。
あれ...?
ちょっと待って。さっきからの言葉。もしかして...。
また重い荷物を抱え、会社へと戻る。
「...東野さん」
すぐに見つけられた。
エントランスの階段の上から、こちらを見つめる東野さんの姿を。
『早く仕事を終わりにして櫻田を待ってたんだけど、もう帰るのか?』
そう話しながらゆっくりと階段を降り始めた東野さんに合わせるように、私も一歩一歩と足を進める。
『悪かったな。先に帰って』
「藤原係長から聞きました。急な仕事が入ったって」
段々と進む足が自然と速くなる。
『あぁ。参ったよ。疲れた。でも...』
再び進む足はスピードを落とし、そして止まる。
目の前には東野さん。
電話を切り一日ぶりに会う東野さんを見つめる。
「でも、帰るわけにはいかないだろ?櫻田に会わずに」
「東野さん...」
嬉しすぎる言葉に、涙腺が崩壊してしまった。
「会いたかったですー...」
本当に会いたかった。
会って、確かめたかった。
「櫻田は泣いてばかりだな」
腕を引かれ、東野さんに抱き締められる、
一日ぶりのぬくもり。
誰もいないオフィス。
聞こえるのは東野さんの胸の鼓動だけ。
「正直、心配だったんだ」
「えっ?」
心配?
私を離し、東野さんの両手が私の両頬に触れる。
「そう。男嫌いな櫻田が、俺を好きだったなんて正直まだ信じらんねぇ」
「...!!」
「だから待ってた。...ちゃんと現実なんだよな?」
信じられなかった。