君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
「いいに決まってるだろ?」


ヤバイ。
すっごい嬉しい。嬉しすぎてどうしようもないくらい。


「じゃっ、じゃあ金曜日さっそく行ってもいいですか?」


「あぁ」


「御飯作って待ってますね」


「楽しみにしてるよ」


なに作ろうかな。東野さんが喜んでもらえるものを作りたいな。


「菜々子」


「はい!」


急に名前で呼ばれ、ドキッとする。


「営業部の奴らは、みんないい奴だけど、忘れるなよ?」


「えっ?」


「...あいつらも、れっきとした男なんだってことを」


「はぁ...」


どういう意味かしら。


「ちゃんと分かってるか?...分かってるんだったら、あまり奴らと飲みに行ったりするなよ」




えっ。ちょっと待って。ちょっと待って!!


運転している東野さんを見ると、東野さんの頬はほんのり赤くなっていて、伝染したかのように私まで顔が熱くなってしまった。

だけど、東野さんからは視線は反らせなくて。
そんな私の視線に東野さんも気付く。


「...あまり見るな」


照れ臭そうに言う東野さんに、私の胸はまた締め付けられて、ついつい口元が緩んでしまう。


「行くなよ?」


「...はい!」


再度釘をさされ、返事をすると東野さんの口元も緩んで。

それがまた私を嬉しい気持ちにさせてくれる。


東野さんと一緒にいると、何度も何度も幸せを感じてしまう。


もう一度東野さんを見つめると、やっぱり運転している東野さんの横顔は素敵すぎて。


こんなに素敵な人が恋人だなんて嬉しすぎ。

片想い中は、思いが通じ合えるだけで幸せ!だと思ってた。


だけど違くて。


どんどん気持ちの欲望はわがままになっていって...。





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