君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
東野さんとずっと一緒にいたい。


この先もずっとずっと東野さんのそばにいたい...。


私、こんなに東野さんのことを好きになりすぎて、どうしようもないくらい大好きで...。


橘さん。私はやっぱり考えてしまう。


東野さんがいなくなってしまったら、どうしようって...。
マイナス思考なことばかり考えてしまう。


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「あれ?橘さん、今日から副社長と出張じゃなかった?」


金曜の朝、出勤するとなぜか今日から出張なはずの、橘さんの姿があった。



「予定変更で、午後の便になったの。なんでも出発前に片付けたい仕事があるからって」


「そうだったの」


着替えを済ませた橘さんは、お化粧チェック中。


私もロッカーを開け、着替えようと服を脱ごうとしたが、視線に気付き手が止まる。


「あの、橘さん?見られていると着替えづらいんだけど」


なぜかジッと私を見つめる橘さん。


「気にせず着替えを済ませて?」


「無理よ!」


いくら女同士だからって、どこの世界に、見られながら着替えを喜んでする人がいるって言うのよ!


「ちょっと見たかったのよ。櫻田さんの今日の下着を」


「しっ、下着!?」


「そう。だって今日、東野さんの家に泊まるんでしょ?気になるじゃない。東野さん好みの下着が」


「...橘さん」


思わず溜め息が漏れてしまう。


「悪いけど私、そんな東野さん好みの下着なんて知らないわ」


第一そんなこと聞けるわけないじゃない!


「あら、櫻田さんは聞かないの?」


「聞かないのって...。もしかして橘さんは藤原係長に聞いちゃうの?」


「当たり前じゃない。好きな人の好みを聞かないでどうするのよ」


えぇー!?


「大切なことよ!下着は女にとって身体の一部なんだから。どうするのよ、相手が萎えるような下着だったら」


「萎えるって...」


朝からそんな下ネタ的な話をしなくても。




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