君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
薄いピンクの蝶の形をしたボトルで、蓋の部分は星形。
ワンプッシュ出せば、甘い香りが鼻をかすめる。
「いい匂い」
「なんとなくそれ、櫻田さんが好きそうだなって思ったのよ」
「えっ?」
「櫻田さんってキレイだけど、意外に可愛いものが好きじゃない?だからピッタリだと思ったのよ」
意外にって言葉は余計な気がするけど!でも、素直に嬉しい。
「どうもありがとう。使わせてもらうわ」
そう伝えると、橘さんは照れたご様子でそっぽ向く。
もうだいたい分かってきちゃったなぁ。橘さんのこの性格
。
しばし貰った香水を眺めていると、急に橘さんは真剣な面持ちで話し始めた
。
「ねぇ、最近東野さん何か仕事の話をした?」
「...なんで?」
「うん...。私も詳しくはよく分からないんだけど、副社長が今回ニューヨークに行ったのは、大きな意味があると思うのよね」
「どういう意味?」
「あまり会話が聞こえなかったんだけど、うちの会社、海外進出を目指しているみたいよ。...それでここからは私の推測でしかないんだけど、最近やたら副社長、東野さんを呼び出すでしょ?二人っきりで色々と話したりしてたし、もしかしたら異動って話が出てるんじゃないかって思って...」
異動...。
その言葉を聞いた瞬間、私の心臓は大きく脈打つ。
「うっそ、だぁー。まさかそんなはずは...」
「だから私の推測って言ったでしょ?...でも海外進出は、あながち本当だと思うわ。でなきゃ忙しい副社長が一週間もニューヨークに行くと思う?」
「それは...」
そうだけど...。
それと東野さんは関係ないじゃない
「副社長、だいぶ東野さんのことを気に入ってるし。まぁ、人間的には問題があるけど、仕事に関しては凄く出来る人だし、信頼も厚いしね。まさに適任じゃないかしら。...そうなったら、第一候補よ、きっと」
「......」
まさか、そんな...。
だって東野さん、そんなこと一言も言ってなかったし。
「再度言っておくけど、あくまで推測だからね?でも、頭の片隅に入れておいた方がいいわよ」
ワンプッシュ出せば、甘い香りが鼻をかすめる。
「いい匂い」
「なんとなくそれ、櫻田さんが好きそうだなって思ったのよ」
「えっ?」
「櫻田さんってキレイだけど、意外に可愛いものが好きじゃない?だからピッタリだと思ったのよ」
意外にって言葉は余計な気がするけど!でも、素直に嬉しい。
「どうもありがとう。使わせてもらうわ」
そう伝えると、橘さんは照れたご様子でそっぽ向く。
もうだいたい分かってきちゃったなぁ。橘さんのこの性格
。
しばし貰った香水を眺めていると、急に橘さんは真剣な面持ちで話し始めた
。
「ねぇ、最近東野さん何か仕事の話をした?」
「...なんで?」
「うん...。私も詳しくはよく分からないんだけど、副社長が今回ニューヨークに行ったのは、大きな意味があると思うのよね」
「どういう意味?」
「あまり会話が聞こえなかったんだけど、うちの会社、海外進出を目指しているみたいよ。...それでここからは私の推測でしかないんだけど、最近やたら副社長、東野さんを呼び出すでしょ?二人っきりで色々と話したりしてたし、もしかしたら異動って話が出てるんじゃないかって思って...」
異動...。
その言葉を聞いた瞬間、私の心臓は大きく脈打つ。
「うっそ、だぁー。まさかそんなはずは...」
「だから私の推測って言ったでしょ?...でも海外進出は、あながち本当だと思うわ。でなきゃ忙しい副社長が一週間もニューヨークに行くと思う?」
「それは...」
そうだけど...。
それと東野さんは関係ないじゃない
「副社長、だいぶ東野さんのことを気に入ってるし。まぁ、人間的には問題があるけど、仕事に関しては凄く出来る人だし、信頼も厚いしね。まさに適任じゃないかしら。...そうなったら、第一候補よ、きっと」
「......」
まさか、そんな...。
だって東野さん、そんなこと一言も言ってなかったし。
「再度言っておくけど、あくまで推測だからね?でも、頭の片隅に入れておいた方がいいわよ」