君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
彼女の存在 2 東野side
彼女...。
奈津美との出会いは大学時代だった。
それまでの俺は、本当に絵に書いたようなダメな男で、寄ってくる女を片っ端から抱いて、飽きれば次。また次へといくような、どうしようもない男だった。
だけど彼女と出会って俺は、初めて人を好きになった。
「剛、圭吾!デザイナー科の大貫奈津美。高校時代からの親友なの」
大学に入り、たまたまゼミの時、席が近かった優と意気投合し自然と優、藤原と三人で過ごすことが多くなってきたある日、学食で優に紹介されたのは申し訳ないけど、とても同い年には見えない、まるで高校入りたてのような幼い顔をした女だった。
藤原もまた俺と同じことを思っていたようで...。
「...え?優の妹?」
「はぁ?何言ってるのよ!奈津美はタメよ!」
今にも藤原に殴りかかりそうな優を、その女は必死に宥めた。
「優、待って!私全然気にしてないから!それにこの歳になって幼く見られるなんて、得してるじゃない!老けて見られるより全然いいし!」
そう言って無邪気に笑う彼女の笑顔が妙に印象的だったのを、今でもよく覚えている。
俺達が仲良くなるのに、そんなに時間は掛からなかった。
奈津美は明るくて無邪気で。優と親友なだけあって、付き合いやすかった。
優も奈津美も俺と藤原を男として見ていないように、俺も二人を女として見ることはなかった。
...あの日までは。
ーーーーーーー
ーーーーー
俺の女癖の悪さは大学に入っても変わることなく、寄ってくる女を大学内で抱くこともあった。
そんなことを何度もしていると、当然修羅場もあるわけで...。
「最低!!」
そう言って飲みかけのコーヒーを俺にぶっかけて去っていく女。
キャンパス内で昼時の今、沢山の学生がそんな俺を遠くからチラチラと見ていた。
奈津美との出会いは大学時代だった。
それまでの俺は、本当に絵に書いたようなダメな男で、寄ってくる女を片っ端から抱いて、飽きれば次。また次へといくような、どうしようもない男だった。
だけど彼女と出会って俺は、初めて人を好きになった。
「剛、圭吾!デザイナー科の大貫奈津美。高校時代からの親友なの」
大学に入り、たまたまゼミの時、席が近かった優と意気投合し自然と優、藤原と三人で過ごすことが多くなってきたある日、学食で優に紹介されたのは申し訳ないけど、とても同い年には見えない、まるで高校入りたてのような幼い顔をした女だった。
藤原もまた俺と同じことを思っていたようで...。
「...え?優の妹?」
「はぁ?何言ってるのよ!奈津美はタメよ!」
今にも藤原に殴りかかりそうな優を、その女は必死に宥めた。
「優、待って!私全然気にしてないから!それにこの歳になって幼く見られるなんて、得してるじゃない!老けて見られるより全然いいし!」
そう言って無邪気に笑う彼女の笑顔が妙に印象的だったのを、今でもよく覚えている。
俺達が仲良くなるのに、そんなに時間は掛からなかった。
奈津美は明るくて無邪気で。優と親友なだけあって、付き合いやすかった。
優も奈津美も俺と藤原を男として見ていないように、俺も二人を女として見ることはなかった。
...あの日までは。
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俺の女癖の悪さは大学に入っても変わることなく、寄ってくる女を大学内で抱くこともあった。
そんなことを何度もしていると、当然修羅場もあるわけで...。
「最低!!」
そう言って飲みかけのコーヒーを俺にぶっかけて去っていく女。
キャンパス内で昼時の今、沢山の学生がそんな俺を遠くからチラチラと見ていた。